営内居住とは、自衛官が駐屯地や基地内に設置された宿舎(営舎)に住む制度です。
特に若年層(年齢ではなく在隊年数)の陸士、海士、空士は一定期間この営内居住が義務付けられています。
✅【メリット】営内居住の利点
1. 家賃・光熱費が実質無料
営内に住むことで、家賃・水道・電気・ガス代がほぼ全て無料となります。
このため、生活コストを年間数十万円以上節約できます。
✅ 一般的な一人暮らしよりも月に5~7万円程度の節約効果あり
✅ 電気代については、実費負担(数十円~数百円程度)
2. 食事付き(格安)で栄養管理も万全
営内には隊員食堂があり、1食あたり300~400円程度の食事が朝昼晩と無料で提供されます。
栄養バランスも考慮されているため、健康的な食生活が可能です。
3. 通勤ゼロ!時間を有効活用
駐屯地や基地内に住むので、出勤=歩いて数分。
民間企業の通勤ラッシュとは無縁で、時間と体力を節約できます。
✅ この時間を有効に使えば資格の勉強や筋トレ等に活用できます。
4. 規律ある生活で自己管理が身につく
決められた起床・就寝・点呼など、規則正しい生活が身につきます。
「生活習慣が変わった」「自分に自信がついた」という声も多いです。
5. 仲間との交流が深まる
同じ営舎で寝食を共にすることで、同期や上官との距離が縮まりやすく、
強い人間関係・信頼関係を築きやすいのも特徴です。
❌【デメリット】営内居住の注意点・不便な点
1. プライバシーが少ない
基本的に複数人部屋であり、個室は上位の階級や一定期間経過後。
プライベート空間が少ないことにストレスを感じる人もいます。
自衛官の処遇改善が進められており、大昔の10人部屋とかはなくなりつつあります。理想は個室化であり、各駐屯地、基地等で着々と工事や改装進められているみたいです。
2. 外出・外泊に制限あり
特に初任期や教育期間中は外出・外泊には上官の許可が必要です。
「自由がない」「門限がある」と感じる人も少なくありません。
3. 持ち込み物の制限・規律の厳しさ
電化製品や私物の持ち込みに制限がある場合があり、
営内での行動にもルールがあります。
自由な生活に慣れていた人にとっては窮屈に感じることも。
4. 人間関係のストレスも
狭い空間で他人と共同生活を送るため、相性の合わない人と同部屋になる可能性もあります。
上官との距離も近く、気を使うことも多いです。
5. 強制的な生活感のギャップ
地方から出てきていきなり“軍隊のような生活”になるため、
民間生活とのギャップに戸惑う新隊員もいます。
まとめ:営内居住は「修行」であり、「貯金のチャンス」
営内居住は、自衛官としての基礎を身につける重要なステップであり、同時に生活費を抑えて貯金を増やせる“経済的に有利な期間でもあります。昔ほどの利率はないみたいですが、300万円を貯めて定期貯金に入れれば年1%ぐらい、約3万円の利息を得ることが出来ます。お金を使うことは簡単ですが、貯めて貯めていくと「お金が仕事をしてくれる(=貯金≒投資)」ようになります。投資はややリスクはありますが、まずは貯金で「300万円」が目標となると思います。
-
-
自衛官の処遇改善(士の人材確保)
若年隊員に対する処遇改善が急務 陸、海、空のいずれの自衛隊も定員割れ(人材不足)が常態化し、どこの部隊もカツカツです。 自衛隊は災害派遣等のイメージが強いですが、本来任務は「国防」であり、武器を持つこ ...