第1章：歴史的転換「候補生」の廃止

入隊初日からプロ待遇へ

これまで入隊後の3ヶ月間、給与が低く抑えられていた「自衛官候補生」制度が廃止されました。高校を卒業したばかりの18歳でも、入隊したその日から「正規の2士」として迎え入れられます。

その結果、初任給はこうなりました。

これは見習い給与ではありません。プロとしてのスタートラインです。さらに都市部勤務なら、ここに地域手当（最大20%）が加算され、月収28万円台も現実的な数字となります。

第2章：全世代対象の「遡及支給」

給料日が「お祭り」になる理由

今回のベースアップは、新人だけでなく全ての階級・年齢の自衛官が対象です。しかも、この増額は「2025年4月1日」に遡って適用されます。

第3章：営内者への革命的支援

住んでいるだけでもらえる「調整金」

若手の離職防止策として、基地内の寮（営内）で生活する隊員への手当「指定場所生活調整金」が抜本的に拡充されました。

• 衣食住：完全無料（家賃・食費・光熱費0円）
• 調整金：生活の不自由さへの対価として、月額で数万円単位の手当を上乗せ支給

給与をもらい、生活費はタダ。その上で「住んでいる手当」までもらえる。可処分所得（自由に使えるお金）は、年収500〜600万円クラスの会社員と同等以上です。

第4章：ボーナス＆手当の強化

年4.6ヶ月分のボーナス × 単価アップ

ボーナス（期末・勤勉手当）は年間4.6ヶ月分へ引き上げ。「高くなった基本給 × 4.6ヶ月」の計算になるため、支給額のインパクトは絶大です。

現場の汗に報いる

「仕事のキツさ」に対する特殊勤務手当も見直されました。

• 航空・艦艇手当：専門性を評価し増額
• サイバー・宇宙手当：高度スキル人材への手当新設
• 任務手当：災害派遣等の単価アップ

「やりがい」だけで働かせない。リスクとスキルには、しっかり現金で報います。