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虫歯は入隊前に治療を終えましょう。

自衛隊での生活は、これまでの民間での生活とは全く異なるリズムで進みます。特に最初の数ヶ月間(教育隊期間)は、心身ともに大きな負荷がかかるため、健康管理が何よりも重要です。
その中でも、意外と軽視されがちで、後から大きな後悔に繋がるのが「歯」のトラブルです。

1 虫歯の治療は「絶対」に入隊前に終わらせるべき理由

「少し歯が痛いけれど、入隊してから自衛隊の病院で治してもらえばいいや」と考えている方がいらっしゃれば、その考えは今すぐ改めてください。虫歯の治療は、必ず入隊前にかかりつけの歯科医院で完全に終わらせておく必要があります。

教育隊では「歯医者に行く時間」がありません

教育隊での生活は、朝の起床から夜の消灯まで分刻みのスケジュールで管理されています。体力練成、座学、各種訓練が詰め込まれており、個人の都合で「歯医者に行きたいので数時間抜けさせてください」という要望は、緊急時を除いて基本的には通りません。

訓練中の歯痛は「地獄」です
  • 激しい運動による痛みの悪化:駆け足(ランニング)や重い荷物を背負っての行進など、血流が激しくなる訓練中は、虫歯の痛みが何倍にも増幅されます。
  • 射撃訓練への影響:射撃訓練では、奥歯を強く噛み締めて集中する必要があります。虫歯があると力が入りきらず、成績にも直結してしまいます。
  • ストレスによる悪化:慣れない集団生活のストレスや疲労から免疫力が低下し、普段は痛まない虫歯が急激に悪化し、顔が腫れ上がるケースも珍しくありません。

駐屯地や基地内には医務室や歯科が併設されている場所もありますが、新隊員が自由に利用できる時間は非常に限られています。また、週末の外出が許可されるようになっても、貴重な休みを歯医者の通院で潰してしまうのは非常にもったいないことです。
入隊までまだ時間がある今のうちに、必ず歯科検診を受け、小さな虫歯もすべて完治させておきましょう。

2 歯列矯正中の方は「担当医」と「班長」へ必ず相談を

近年は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザライン等)を行いながら入隊される若者も増えております。歯列矯正自体は入隊の妨げにはなりませんが、集団生活や厳しい訓練の中でトラブルを防ぐため、事前の準備と入隊後の報連相(報告・連絡・相談)が不可欠です。

① 入隊前に「かかりつけの担当医」へ相談する

まずは、現在通院している歯科医師に「この春から自衛隊に入隊すること」を必ず伝えてください。

  • 通院頻度の調整:教育隊期間中(約3〜6ヶ月間)は、これまでのように月に1回の頻度で通院することが難しくなります。通院の間隔を空けられるような調整や、ワイヤーの締め直しのスケジュールを相談してください。
  • トラブル時の対処法の確認:「訓練中にワイヤーが外れた」「ブラケットが当たって口内炎がひどい」といったトラブルが発生した場合の応急処置方法を指導してもらい、保護用ワックスなどを多めに処方してもらっておくと安心です。

② 入隊直後に「班長(教官)」へ申告する

入隊すると、数名の新隊員をまとめる「班長」と呼ばれる指導教官がつきます。着隊したら、なるべく早い段階で班長に対し、現在歯列矯正中であることを申告(相談)してください。

なぜ班長への報告が必要なのか?

自衛隊は「情報共有」と「安全管理」を徹底する組織です。

  • 通院の配慮:どうしても定期的な通院が必要な場合、班長があらかじめ状況を把握していれば、週末の外出許可等において配慮や調整がスムーズに進む可能性があります。
  • 格闘訓練等での安全管理:自衛隊逮捕術や格闘訓練など、顔面に衝撃を受ける可能性がある訓練において、矯正器具をつけていることは怪我のリスク(口内の切創など)に直結します。教官が事前に知っていれば、マウスピースの使用許可など、安全を確保するための指導を適切に行うことができます。

まとめ:入隊前の歯の準備チェックリスト

最後に、入隊に向けたデンタルケアのポイントを表にまとめましたので、最終確認にお役立てください。

対象者 やるべきこと・注意点
すべての方 入隊前に必ず歯科検診に行き、小さな虫歯もすべて完治させる。
親知らずが痛みそうな場合は、抜歯の必要性も含めて医師に相談しておく。
歯列矯正中の方 【入隊前】担当医に自衛隊入隊を告げ、通院頻度の変更やトラブル時の応急処置グッズ(ワックス等)を多めにもらう。
【入隊後】着隊後すぐに班長(教官)へ矯正中であることを申告し、訓練時の安全管理や休日の通院について相談する。

万全の体調、そして健康な「歯」で、素晴らしい自衛官生活のスタートを切られることを心より応援しております。

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