航空学生(試験対策)

航空学生とは

【概要】
入隊後は自衛官の2士に任命され、約2年間は地上準備課程として、海上または航空の航空学生として基礎教育を受けます。地上準備課程修了時には、3曹に任命されそれぞれの操縦課程に進みます。

【入隊後の教育訓練・職域】
地上準備課程修了時に3曹に昇任し、飛行幹部候補生として、2曹、1曹と順に昇任していきます。入隊後約4年でウイングマークを授与され、約5年で曹長に昇任。入隊後約6年で3等海・空尉に昇任し幹部自衛官となります。その後は、各配属部隊においてパイロットもしくはナビゲーターとして活躍します。

ポイント

  • 入隊からパイロットコースが確定します。(陸自や防大は進路や適性を判断し、適性等があれば飛行要員になれます)
  • 飛行手当は飛行幹部候補生(学生)から支給されるので、かなりの高給取りです。

試験内容

【1次試験】
①筆記試験 (国語、数学、英語、選択科目[理科系または社会系科目のうち1科目])
②飛行適性試験

【2次試験】
①口述試験
②身体検査
③適性検査(操縦試験)

操縦適性についてはパイロットストーリー等をプレイすると視界の見え方や機体の動きを理解しやすくなるかもしれません。

試験対策(学科試験)

【傾向】
試験時間は215分
・国、数、英(択一または短答式):90分
・地歴公民・理科(択一または短答式):45分
・英語(記述式):30分
・数学(記述式):50分

出題範囲は他の自衛官採用試験(防衛大学などを省く)と違って高校2年までの分野が出ることと、記述式があることです。つまり、出題される範囲が広いので何の対策もせずに闇雲に受験しても合格は期待できません。しかし、安心してください。出題されている問題自体は基礎的なレベルばかりなので教科書で重要事項を抑えながら問題集を繰り返し解き、苦手分野に力をいれて勉強していけば全く問題ないと思います。また、航空学生にはこの学科問題が終了した後に飛行適性検査があります。2次試験対策もご覧ください。

【対策】

『国語』
 過去問をパッと見ると難しそう見えますが、漢字や語句、文学史からの出題もあり、これらを確実に得点すれば点数は稼げると思います。どの問題も同じ配点なので簡単で、早く学習成果が出る、漢字や語句を中心に勉強していきましょう。文章題に関しても、基本的なものが多く学校の授業をしっかり復習していれば問題ないでしょう。しかし、文章題・古文は出題される問題数が多いので時間配分には注意です。また、文章題が苦手な人は改めて問題集を1冊用意し反復練習するとよいでしょう。

『数学』
 出題は数学Ⅰ、Ⅱからとなっております。択一式(短答式)と記述式の両方がありますので、きちんと学習する必要があります。傾向としては確率や方程式、関数の問題が多く出題されています。また、三角比の問題もよく出題されるのでしっかりと復習しておきましょう。記述式問題も出題傾向は同じで難問はありませんが、自衛官採用試験としては珍しく記述式です。よって、答案用紙の書き方(定義や思考過程)に注意しながら丁寧な字で回答しましょう。

『英語』
 数学と同じく、択一式(短答式)と記述式の両方がありますので、きちんと学習する必要があります。発音や語句の問題が目立ちますのでしっかりと得点源にしたいです。また、出題されている問題も基本的なものばかりですが、いろいろな文法問題が出ているので注意が必要です。対策としては文法を理解しながら構文・慣用句表現をしっかり覚え、分からない単語があった場合はその都度しっかり覚えましょう。

『地歴公民・理科』
 理科の場合は化学Ⅰ、物理Ⅰ、生物Ⅰ、地学Ⅰのうち1つを選択。
地歴公民の場合は、世界史A、日本史A、地理A、現代社会、倫理・政治経済のうち1つを選択。いずれの問題も基礎レベルなので教科書を用いた対策で十分です。その上で重要事項をしっかりと理解しているのかの確認として問題集を解くことをお勧めします。ちなみに地歴公民のAの問題集は少ないですが、Bをやればカバーできるのでそちらを購入することをお勧めします。


【最適参考書一覧】