入隊まであと1ヶ月。
「まだ1ヶ月ある」ではありません。「もう1ヶ月しかない」のです。
この時期をダラダラ過ごしてしまうと、着隊初日から体力不足で班長に怒鳴られ、同期の足を引っ張り、ホームシックで毎晩泣くことになります。
逆に、今から準備をしておけば、余裕を持って訓練に臨め、同期を助けるリーダー的存在になれます。
「体力」「生活」「人間関係」の3つの柱で、今すぐ始めるべき準備リストを作成しました。
1. 体力面:教育隊で「落ちこぼれない」ための最低ライン
自衛隊の訓練は「走る」ことが基本です。持久力がないと全ての訓練についていけません。
ムキムキになる必要はありませんが、以下の「基礎体力」だけは絶対に作っておいてください。
- 3km走を完走できる:タイムは遅くてもいい(15分〜18分程度)ですが、止まらずに走り切る心肺機能が必要です。週3回は3km〜5kmをジョギングしましょう。
- 腕立て伏せ 30回(連続):正しいフォーム(顎がつくまで下げる)で30回。これができないと、班長からの「腕立て用意!」の号令が地獄になります。
- 腹筋 30回(連続):上体起こし。これも基本中の基本です。
- 生活リズムの矯正:朝6時起床、夜23時就寝。入隊初日から「朝起きられない」は許されません。今から体内時計を自衛隊時間に合わせてください。
2. 生活面:自分のことは自分でやる(家事スキル)
実家暮らしで親に洗濯や掃除を任せている人は要注意です。
教育隊では、自分のことは全て自分でやり、さらに「班の掃除」や「アイロンがけ」も完璧にこなさなければなりません。
① 洗濯・アイロンがけ
自衛隊の制服や作業服は、シワ一つ許されません。
特に「プレス(折り目付け)」は必須スキルです。今のうちに自分のシャツやズボンで、アイロンを使って「ピシッとした折り目」をつける練習をしておきましょう。
② 裁縫(ボタン付け・ほつれ直し)
激しい訓練でボタンが取れたり、股が裂けたりすることは日常茶飯事です。
その度に親に送るわけにはいきません。「ソーイングセット」を使い、ボタン付けと簡単な縫合ができるようになっておきましょう。入隊直後の「名札付け」でも役立ちます。
③ 爪切り・身だしなみ
自衛隊は衛生管理に厳しいです。
爪は常に短く(白い部分が残らない程度)、髪は黒髪短髪(男性は耳にかからない、女性は黒ゴムでまとめる)。
入隊前日に慌てて切るのではなく、常に整える習慣をつけてください。
3. 人間関係:別れの準備と「音信不通」の周知
ここが最も重要です。
入隊すると、最初の数週間(特に着隊直後)は、スマホを取り上げられたり、使用時間が極端に制限されたりします。
「連絡が取れない=嫌われた、浮気された」と誤解されないよう、事前の説明が不可欠です。
両親・友人への挨拶
地元の友人とは、送別会などでしっかりお別れをしておきましょう。
次の長期休暇(GWやお盆)まで会えなくなります。
ご両親には、「今まで育ててくれてありがとう。立派な自衛官になって帰ってくる」と一言伝えるだけで、彼らの安心感は違います。
4. 入隊準備・比較リスト
「あると便利なもの」と「不要なもの」を整理しました。
| カテゴリー | 絶対に持っていくべきもの | 持っていかない方がいいもの |
|---|---|---|
| 書類・印鑑 | ・年金手帳、マイナンバーカード ・印鑑(認印・銀行印) ・通帳(給与振込用) ・卒業証明書などの提出書類 |
・不要なポイントカード類 ・大量の現金(盗難リスクあり) |
| 日用品 | ・洗面具、タオル(多めに) ・黒色の靴下、下着(1週間分) ・腕時計(G-SHOCKなど丈夫なもの) ・常備薬(風邪薬、絆創膏) |
・高価な私服(着る機会がない) ・ゲーム機、漫画(没収対象) ・派手なアクセサリー |
| 訓練用品 | ・ランニングシューズ(履き慣れたもの) ・インソール(中敷き、衝撃吸収用) ・裁縫セット |
・高価なスポーツウェア (指定ジャージがある場合が多い) |
まとめ:覚悟を決める1ヶ月
不安な気持ちはわかります。誰でも最初はそうです。
しかし、自衛隊は「逃げ出さない限り、必ず誰かが助けてくれる場所」でもあります。
この1ヶ月で、体力を作り、身の回りの整理をし、大切な人に感謝を伝える。
そうして整えた心と体は、厳しい訓練の中で貴方を支える「最強の武器」になります。
「準備万端です!」
胸を張って駐屯地の門をくぐれるよう、残りの日々を大切に過ごしてください。
健闘を祈ります。